低フォドマップ食の実際

低フォドマップ食とは

低フォドマップ(FODMAP)食という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

FODMAPとは小腸で吸収されにくい糖質のことで、「発酵性オリゴ糖、二糖類、単糖類、ポリオール」の頭文字を取った言葉です。これらの糖質は小腸で吸収されにくく、大腸で発酵しやすいため、お腹の張りやガス、腹痛、下痢・便秘などの原因になることがあります。

低フォドマップ食とは、これらの糖質をなるべく減らした食事のことを言い、胃腸への刺激を抑えることを目的としています。ざっくり言えば「胃腸に優しい食事」と考えていただければOKです。

この食事法ではまず1ヶ月ほど徹底的にフォドマップ食材を除去し、症状の改善が見られたら段階的に制限した食材を一つずつ戻していく方法をとります。これにより、どの食材が症状の引き金になっているかを特定することができます。

SIBOかもしれないと思い、まず試してみたのがこの低フォドマップ食でした。体験談やレシピの情報が少なかったこともあり、自分なりに試行錯誤しながら実践してみた結果を共有したいと思います。

やってみて困ったこと

正直、実践してみて最初にぶつかった壁は「食べられるものが少ない」ということでした。普段の食事に含まれている食材の多くがフォドマップに該当していて、それを一切使わずに食事を作るのはなかなか大変でした。

具体的には、パン、パスタ、肉じゃが、カレー、ハンバーグ、揚げ物など、身近な家庭料理の多くに玉ねぎや小麦が使われています。特に玉ねぎはあらゆる料理のベースとして使われていることが多く、これを除くことが一番大変でした。

「何気なく使っている食材が使えない」というのは、思っていた以上にストレスで、最初の数日は料理のたびにスマホで食材を確認しながらの作業でした。

低フォドマップ食を始めたばかりの頃は、リストを見ながらOK食材・NG食材を毎回チェックして、代用可能なものを探して工夫していました。料理のレシピそのものが少ないこともあり、海外のサイトを参考にしたり、食材を一つずつ日本のものに置き換えて対応していきました。

そこで気づいたのは、低フォドマップに関する情報は日本より海外の方がかなり進んでいるということ。欧米では小麦が主食ということもあり、SIBOやIBS(過敏性腸症候群)の研究・対策がとても活発な印象です。

また、海外では「低フォドマップ認証済み食品」なども存在しており、買い物の際の選択肢も豊富です。日本で同じようにやろうとすると情報の少なさに戸惑うかもしれませんが、少しずつ自分のやり方を見つけていくことが大切です。

やってみた感想と気づき

低フォドマップ食を実践してすぐに劇的な変化があったわけではありませんでした。ただ、胃腸に優しい食事を意識して続けることで、少しずつ体の変化に気づけるようになりました。

たとえば、今まで感じていた食後の膨満感が和らいだり、便通が安定したりと、日常生活の中での小さな変化がいくつもありました。それ以上に大きかったのは、「自分の体に合わない食材が明確にわかるようになった」という点です。

結果的に私は玉ねぎとにんにくが特に影響していることがわかったので、今はそれだけを避けるようにして食事をしています。他の食材についてはほとんど問題がないことがわかったため、ストレスも少なくなりました。

人によって原因となる食材は本当に様々なので、まずは一度試してみることで、自分の体質を知るきっかけになると思います。栄養バランスには気を配りながら、自分に合ったやり方を見つけていくことが大切です。

最後に

低フォドマップ食は制限が多く、最初は戸惑うかもしれませんが、自分の体と向き合うとても良い機会になります。

そして、何より大事なのは一人で悩まないこと。私の場合、文句も言わず「とりあえずやってみよう」と言って一緒に協力してくれた妻には本当に感謝しています。

食事の選び方一つで体調が変わることもあるので、「もしかしてSIBOかも?」と思っている方には、ぜひ一度チャレンジしてみてほしいです。少しでもヒントになればうれしいです。

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